熊本地震は震度7が前震と本震の2回、余震は震度6強2回、震度6弱3回、震度5強3回、震度5弱7回、震度4が90回、震度3以下を合わせると1,500回を超えました。(2016年5月22日現在)
そして、私がこの記事を書いている今もなお余震が続いています。
我が家は家が完成したちょうど3年後に熊本地震に被災したことになります。
この前代未聞の揺れを記録した熊本地震ですが、木造の我が家はしっかり私たち家族の命を守ってくれました。
木造の家って正直地震には弱いと思っていました。
確かに、古い木造の家の多くは倒壊しました。
でも、木造の家も進歩しているんです。
建築基準法や耐震基準が見直され、私の家だけでなく新しい木造の家はこの熊本地震を耐え抜きました。
もちろん、全く無傷ではありません。
少なからず傷んだところはあります。
被害の最も大きかった益城町では耐震基準が厳しくなった2000年以降に新築されたとみられる木造住宅17棟が全壊していました。
また、そのうち1棟は基準より数段耐震性を高めた「等級2」か「3」とみられる家屋であることも判明しています。
最新の耐震基準をクリアした木造住宅でも1軒は倒壊したんです。
しかし、これを多いか少ないかと言えば少ないと思います。
そのお宅の方には大変申し訳ない言い方になってしましますが、あの地震で等級2以上の家は1軒しか倒壊しなかったんです。
そのくらい木造住宅は進歩しているんです。
地震に強そうな鉄筋コンクリートのマンションや病院などの建物でもダメになった建築物は少なくありません。
私は今回の熊本地震で、進化した木造住宅の強さを改めて感じています。
私は当サイト「木造注文住宅の家づくり.com」を作成した程、家づくりを自分なりに懸命に取り組みました。
それは地震に強い家を作ることなど私の頭には毛頭なく、家族が楽しく幸せに暮らせる家づくりのことだけを考えてきました。
ですから、それだけ思い入れの強い家があちこち傷ついてしまったことは、とても悲しく残念でした。
しかし、躯体には何も問題なく、傷ついたところの多くは修繕できるはずです。
本震後、車中拍し、その後もすぐに外に避難できるよう、1階の和室などに寝ていましたが、今では2階の寝室で普通に寝ています。
それも家がしっかりと建っていてくれたおかげです。
家が被った多少のキズは後からどうにでもなります。
今は家で足を伸ばして眠れること、風呂に入れること、部屋の灯りが点いていること、そんな普通のことがとてもありがたいんです。
家が無事であったからこそ、普通の暮らしに戻ることができたんです。
今これを書いている2016年5月22日現在で、まだ1万人近い方が避難所にいます。
車中泊やテント生活の方を含めると1万人以上の方が、家に帰れないんです。
家の大切さ、家の意味について改めて考えさせられました。
そして、今回の地震で私たち家族を守り、普通の生活を取り戻させてくれている我が家を一層愛しく感じています。
今回、熊本地震に被災して木造の家でも震度7の地震に耐えることがよくわかりました。
木造住宅は地震に弱いなんてことはありません。
今の耐震基準で建てられた木造住宅は、かなり強いんです。
日本は本当に地震の多い国です。
今回の熊本地震のように、断層の地下直下型地震はいつ皆さんのところを襲ってくるかわかりません。
私たち日本人は、そのような環境で暮らしているんです。
家は生活の場であると同時に、住む人の生命と財産を守らなければなりません。
住宅は木造より鉄骨、鉄骨よりも鉄筋が強いことは理解しています。
しかし、繰り返しになりますが現行の耐震基準で建てた木造住宅でも、かなりの強度があることがよくわかりました。
これから、家を考えていらっしゃる方にこの経験が少しでも参考になればと思います。
なお、熊本地震を経験して地震への備えと対策をまとめた「地震への備えと対策.com」を公開していますのでよかったらこちらも覗いて見て下さい。