家の間取りによる家相。
鬼門という言葉くらいは知っていましたが、家を設計する段階では正直全く気にしていませんでした。
設計自体は設計事務所が行いましたので、ある程度家相のことも考えてあるのかもしれませんが、打合せ中その手の話は聞きませんでした。
しかし、実家の両親が家を建てる際は鬼門がどうだとか話していたような気がします。
何だか気になり、家を建ててしまった後に家の家相について調べてみました。
家を建てた後では意味のないことなんですが、調べてみると結構奥が深くて面白いんです。
せっかく調べたのでみなさんにご紹介したいと思います。
私の結論からすれば、家相を重視して住みやすい家を建てることは現実難しいと思います。
なぜなら自由な間取りが制限されてしまうからです。
家相の考え方は古代中国から伝来しています。
中国の自然風土に合った考え方がベースになっているようです。
ですから一概に日本にマッチするかといえば難しい点もあるかと思います。
されど中国4000年の歴史、奥深いところがあるかもしれません。
信じる信じないはその人次第。
しかし、内容は結構面白いです。
もちろん私は家相について素人ですので、これから説明することは私が調べた範囲の内容です。
その点ご了承ください。
家相とは(Wikipediaより引用)
家相(かそう)とは、土地や家の間取りなどの相(見た目、ありさま)、またはそれによって住人の運勢をみる占術。
風水などと同じく中国から伝来し陰陽道として日本の文化に深く関わりをもつ、陰陽道の1つ。
簡単に言えば中国から伝来した家の間取りに関する占いですね。
陰陽道の最盛期といわれる平安中期頃から方位や月日の吉凶が記された陰陽雑書などが記される。
陰陽道の代表的な書籍とされ地相と家相の記述がなされるようになる。
現代では、建造物の向きや室内設備の方位の吉凶をさまざま論じているが、当時は、室内設備の吉凶はなく「井戸」、「竈」、「厠」の吉凶の記載に限られていた。
今でこそ間取りの吉凶がありますが、昔は井戸、台所、トイレのみの吉凶だったようですね。
鬼門について
家相で有名なのが北東の鬼門と反対側になる南西の裏鬼門ですよね。
鬼門には水回り(台所やトイレなど)や玄関を置いてはいけないということは私もなんとなく知っていました。
でも、なぜ北東が鬼門で反対側になる南西が裏鬼門なんでしょう?
色んな情報にあたっていく中で、なるほどと思えた記事がありましたので紹介します。
鬼門の源となったのが、古代中国の情勢と地形です。
当時の中国の都の北東と南西には強大な敵がいて、また南西からは強風が吹いてくるという状況だったそうです。
つまり鬼門とは「外敵」と「強風」を意味し、北東と南西の方角に開口部と水まわりを作らないようにしたのは、住む人の安全と健康を考えた、古代中国の生活の知恵なんだそうです。
この考え方が日本に伝わり、当時日本で恐れられていた古の神道の 「丑寅(北東の意)の神」 と合わさって、日本でも北東と南西の方角が強く忌み嫌われるようになったらしいんです。
何だか納得してしまいました。
ということは、日本は古代中国と風土も環境も違いますからあんまり関係ないのかなと思ってしまいました。
でも、鬼門って結構気にしてる人も多いですよね。
吉凶の方位を決める二十四方位
間取りの吉凶は二十四方位という易や暦に使われる表を用います。
宅心とよばれる家の中央部を基準に間取りの方位を見ていきます。
宅心は家の間取り図に対角線を引き、その交わったところと考えていいでしょう。
宅心のイメージ図
二十四方位の方向
宅心を二十四方位の中央に合わせ、台所やトイレといったそれぞれの間取りの方向を確認します。
家相の間取りから見た吉凶
では実際に間取りの吉凶を見ていきましょう。
正式には間取りは二十四方位で細かく吉凶が定められていますが、ここではわかりやすく二十四方位を8つの方位にして説明します。
青いところが吉で、赤いところを凶で示します。
鬼門(玄関、台所、トイレ、浴室が凶)
家相で最も有名なのが鬼門です。
鬼門は宅心(家の中心)から北東45度と南西45度の範囲をいいます。
北東の鬼門を表鬼門、南西の鬼門を裏鬼門といいます。
鬼門は空気や水を汚染させる物を置かないように言われています。
具体的には、浴室・台所の火気、トイレ・台所などの水回りが該当します。
また、鬼門には出入口もよくありませんので玄関は鬼門を避けたほうがよいとされています。
玄関
玄関は東、南東、南、北西が吉でその中でも南東がもっとも良いそうです。
上述の鬼門に加えて西が凶の方向です。
西の玄関はお金が貯まりにくいそうです。
リビング
リビングには家相上、凶となる方位はありません。
東、南東、南、北西が吉でその中でも南東がもっとも良いそうです。
寝室
寝室は鬼門を含めてどの方位でも吉です。
その中でも北西の寝室は夫婦円満となり大吉だそうです。
子供部屋
北、東、南東、西が吉でその中でも東がもっとも良いそうです。
西は西日を遮る外付けの遮蔽物など工夫すれば吉になります。
北東、南、南西、北西は凶です。
北東は自己中心的になりやすい。
南は勉強がおろそかになる。
南西は飽きっぽい子供になる。
北西は人に敬遠される子供になる。
理由はよくわかりませんが、家相上はこのように言われているようです。
応接室
最近は応接室のあるお宅って少ないかもしれませんね。(我が家には特別な応接室はありません)
応接室に凶はありません。
鬼門の北東と南西が吉なんです。
ですから 北東や、南西に応接室をつくれば鬼門の凶意をおさえる効果があります。
書斎
書斎は寝室と同じく鬼門を含めてどの方位でも吉です。
ですから取り扱いの難しい鬼門へもってきても構いません。
神棚、仏壇
神棚や仏壇は鬼門である北東と南西が凶です。
神棚の面を向ける方角は、東、東南、南が吉です。
仏壇の面を向ける方角も、神棚同様一般的には東、東南、南が吉ですが、仏教は宗派により違う場合はがありますのでご注意ください。
昔は神棚と仏壇が向かい合うのはよくないとされてきましたが、も現代家相では凶にはならないそうです。
まとめ
上述した家相の間取りから見た吉凶は、家相の中のほんの一部です。
私が調べた代表的なものをご紹介しているだけにすぎません。
方位も本当はもっと細かく、方位に加えて家族1人1人の星回りまで加味して判断されます。
突き詰めれば実に奥の深いものなんです。
しかし、実際すべてを勘案して家を建てることは正直不可能に近いと思います。
そんなことしてたら、自由でフレキシブルな間取りはできませんからね。
私は家を建てる際に家相のことは考えませんでした。
知っていたのは鬼門程度でしたから。
家を建てた後に興味本位で調べたに過ぎないんです。
いわゆる事後検証ってやつです。
ちなみに事後検証の結果ですが、
玄関、台所、浴室、2階トイレは鬼門を外していますが、1階のトイレが南西で鬼門に当たってます。
玄関は東側で吉です。
リビングは南東で大吉。
寝室、書斎は全方位吉ですので問題なしですが、書斎は北東の表鬼門にあり、結果として鬼門封じになっています。
子供部屋、応接室、神棚、仏壇はありません。
総じて見ると、難は1階のトイレが南西で鬼門に当たっている程度でしょうか。
気にすればキリはありませんが、昔から伝わる話ですので頭の片隅に置いておかれてもいいのではないでしょうか。