銀行の住宅ローン金利の種類

「銀行の住宅ローン金利について考える」のページで触れましたが、銀行の住宅ローン金利は「全期間固定金利型」、「変動金利型」、「固定金利期間選択型」の3種類があります。

どれが一番得なのか、それはその後の金利動向次第で答えはありません。

その時の経済状況を考え判断するしかないのです。

一般論としては低金利時には「全期間固定金利型」、高金利時には「変動金利型」が有利であることは間違いありません。

ただ、住宅ローンを借り入れる際の金利状況が「低金利時」なのか「高金利時」であるかの判断が難しいのです。

では、それぞれの金利種類について説明します。

 

 

全期間固定金利型

名前の通り、借入申込時または契約時に全返済期間の適用金利が決まるタイプです。

全期間の適用金利が一定のものと途中で金利が変わる2段階の金利(当初10年間と11年目以降など)のものがあります。

メリットは全期間の返済額を確定できるので長期にわたるライフプランがたてやすいことや低金利時に借りると全期間にわたって低金利のメリットを享受できるということです。

デメリットは高金利時に借りると将来にわたり高金利の返済額が確定してしまうことです。

 

変動金利型

市場金利の変動に伴い返済途中でも定期的に金利が変動するタイプです。

商品により違いますが原則として半年に1度短期プライムレートの変動に応じて適用金利が変わります。

メリットは借入時の金利が固定金利型より低いことや金利低下局面では返済額が減少することです。

デメリットは借入れ時に将来の返済額が確定できず不安が残ることや金利上昇した場合返済額が増加することです。

 

固定金利期間選択型

「当初5年間は金利○%」といったように返済期間中の一定期間は金利が固定されるタイプです。

固定金利期間が終了すると、終了時点の変動金利型または再選択した固定金利型となります。

メリットは一定期間ですが返済額を確定できることや固定金利期間終了後に金利が低下していた場合返済額が減少することです。

デメリットは固定金利期間終了後の返済額が確定せず不安が残ることや固定金利期間終了後に金利が上昇していた場合返済額が増加することです。

 

 

全期間固定金利型は銀行が長期間にわたる金利上昇リスクを負う形になりますので、プレミアムを金利に上乗せすることから金利が高くなってしまいます。(金利低下リスクは借主が負担するんですけどね・・・)

変動金利型は銀行が金利リスクを負わず、借主が金利リスクを負うので金利が低いのです。

固定金利期間選択型は全期間固定金利型と変動金利型中間的存在ですので金利も中間です。

ですから借入時の金利の水準は低い順に次のようになります。

変動金利型 < 固定金利期間選択型 < 全期間固定金利型

住宅ローン借入の検討をする場合、変動金利型の金利が最も低いのでどうしても目が行きがちです。

実際、銀行のパンフレットにも変動金利型の金利が表に出ています。(金利の低さを強調したいんでしょうね)

目先の返済額に捉われず、中長期的に考えることが大切です。

金利の種類の異なった住宅ローンを組み合わせることもできるのですから。(銀行は嫌がるかもしれませんが)

 

なお、住宅ローンの詳細については「金利で得する住宅ローン.com」というサイトを公開していますので、こちらもよかったらのぞいて見て下さい。

 

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